小さな子供をひとりで育てながらの転職活動は、とても大変です。
「子供が熱を出したらどうしよう」「残業はできるかな」など、不安は尽きません。
私は元ハローワーク職員として、数多くの相談を受けてきました。
今回はその経験から、シングルマザーの仕事探しに役立つ情報と実際の事例をまとめました。
小さな子供がいる 転職
専門の支援窓口を積極的に活用しよう:マザーズハローワーク
仕事を探すにはさまざまな方法がありますが、子育てとの両立を支援する専門の窓口があることをご存知ですか?
「マザーズハローワーク」または「ハローワーク内のマザーズコーナー」では、より安心して仕事探しに集中できる環境が整っています。
- 両立支援: 専属の担当者による1人ひとりの状況に合わせた支援
- 子育て情報提供: 保育園や幼稚園などの子育てに役立つ情報提供
- キッズスペース: 子供が遊べるコーナーがあり、落ち着いて相談できる
「子供が泣いたり、うろうろして集中できない…」と感じた時は、ぜひこちら(マザーズハローワーク)を検索してください。

シングルマザーの仕事探し
「仕事が決まらない」
これは、私が実際に担当したシングルマザーのようこさんの実話です。
ようこさんは、求人票を手に相談窓口に来られました。
ようこさんの悩みは、面接の場で正直に「子供が小さく、急な熱などで休む可能性がある」と伝えると、不採用になってしまうことでした。

子供が小さくてシングルマザーなの。
熱を出したりしたら、保育園に預けられないから、仕事を休まないといけなくなってしまうんだけど、それを伝えると、面接でいつも断られてしまって。
だから、先に子供のこと伝えて欲しい。
ようこさんからお伺いした内容を電話で社長さんにお伝えすると

じゃぁ、月に3回くらいの休みを覚悟しておいたらいいかな?
子供が小さいなら突発的な休みは仕方ない。
私にも同じくらいの孫がいるのよ。よく熱出すものね。
でも、どうしても忙しい時とかは残業があるよ。
残業はできるのかな?
そのあたり、お互いの条件をすり合わさないとわからないね。
面接はいつ来れるんだい?
その後の面接で、ようこさんはご自身の経験を活かせる仕事であること、そして「保育園の開園時間内であれば残業は可能であること」を伝えました。
結果、ようこさんは採用され、元気に働き始めました。
まーちゃんのひとりごと
もちろん、社長さんの理解が採用の最大の要因です。
しかし、ようこさんが「自分が置かれている状況」と「その中でできること」を正直に伝え、仕事に対して一生懸命に向き合う姿勢を示したことが、採用を強く引き寄せたのだと思います。
ようこさんのような出会いの事例はほかにもあると思います。
「どうせ無理だろう」と諦めず、ぜひ一歩を踏み出してくださいね。
シングルマザーであることを伝えるメリット
面接では、応募者の適性や能力と関係のない質問(家族構成や家族の職業・地位・収入に関する質問など)は禁止されています。
もちろん、プライバシーは守られるべきであり、話したくないことを話す必要はありません。
それでも私は、採用になるまでに、ご自身の状況を伝えることをおすすめしたいと思います。
シングルマザーは仕事も育児も一人で担っており、精神的にも大変な負担がかかっています。
だからこそ、採用後にスムーズに職場に溶け込み、長く安心して働くためには、事前のコミュニケーションが重要になります。
- 「できること」を明確にする: 「残業は〇時までなら可能です」「急な休みはありますが、在宅でできる作業は対応します」など、自分ができることを明確に伝える。
- 「助けて欲しいこと」を伝える: 「急な子供の体調不良の際は休ませて欲しい」など必要な配慮をお願いする。
これにより、会社側も必要なサポート体制を事前に整えることができます。
お互いの条件をすり合わせ、無理のない形でスタートを切ることが、長期的な就業の鍵となります。
看護休暇制度を上手に活用しよう
子育てとの両立を支える制度も知っておきましょう。
看護休暇制度
看護等休暇とは小学3年生までの子について、1年に5日まで(対象となる子が2人以上の場合は10日まで)休暇が取得できる制度です。
以下の場合に取得できます。
- 病気、けがをした子の看護をする場合
- 子に予防接種・健康診断を受けさせる場合
- 感染症に伴う学級閉鎖等になった子の世話をする場合(子が感染症に罹患していなくても取得可能)
- 子の入園式、卒園式、入学式に参列する場合
時間単位での取得も可能です。(子の看護等休暇)
残念ながら看護休暇を有給とする会社は少ないようですが、有給休暇と併用して仕事と育児の両立を図りたいですね。
【小さな子供がいる 転職】シングルマザーの仕事探し「仕事が決まらない」についてのまとめ
いかかでしたか
子育てと仕事との両立はとても厳しいですが、周りの協力や、行政の支援を上手に活用し乗り切りたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。



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