土曜日も日曜日も働く側からすると同じ休日なのに、労働基準法上では大きな違いがあります。
今回は、知っているようで知らない法律上の「休日のルール」について解説します。
休日出勤 土曜・日曜の違い
休日出勤とは会社が休日と定めている日に出勤して業務をすることをいいます。
ここでは、土曜日・日曜日を休日としている週休2日制の会社を例に説明します。
法定休日とは
労働基準法では、少なくとも毎週１日の休日か、4週間を通じて４日以上の休日を与えなければならないと定められています。
この休日は労働を免除されていて、特別な理由がない限り働く必要のない日です。
この休日を「法定休日」と言います。
土曜日・日曜日を休日としている週休２日制の会社の場合、多くは日曜日を法定休日としているようです。
所定休日とは
所定休日とは、法定休日以外に会社が従業員に対して与える休日のことです。
土曜日・日曜日が休日で法定休日が日曜日であれば、土曜日が「所定休日」になります。
法律上は、毎週１日の休日か4週間を通じて４日以上の休日を与えればよいのですが、法定労働時間（週40時間制）の関係から、週休２日を採用している会社が多くなっています。
法定休日・所定休日の割増賃金について
休日出勤として働いた日が「法定休日」か「所定休日」かによって割増賃金（割増率）が異なります。
「法定休日」に出勤したのであれば割増率は1.35倍になります。
日曜日が法定休日と定められている場合、土曜日に休日出勤しても土曜日は法律上の休日ではないため、休日労働の割増賃金を会社は支払う必要がありません。
もちろん、土曜日に出勤したことで週の労働時間が40時間を超える場合は、1.25倍の割増賃金の支払いが必要です。
土曜日と日曜日どちらに出勤したかによって割増賃金が異なることになります。
【事例】給料明細を見てみると
さとしくんの会社は週休2日制で月曜日から金曜日が８時間勤務、土曜・日曜祝日が休日（法定休日は日曜日）です。
さとしくんは給料明細を見て首をかしげています。
土曜日にも休日出勤したんだけど
休日出勤の割増なっていないみたいなんだ。
日曜日の分はちゃんとなっているんだけど。
土曜日の休日出勤は1.25倍で
日曜日は1.35倍になっているってこと？
そうなんだよ。
おかしいよね。
そうね。さとしくんから見ればどちらも休日出勤だけれど
法律上は土曜日と日曜日で取り扱いが異なるのよ。
どう違うの？
法律上、休日出勤の割増賃金が必要なのは日曜日（法定休日）だけなのよ。
土曜日の出勤については、土曜日にも働いたことで1週間の法定労働時間（40時間）を超えたので、時間外労働の割増賃金(1.25倍）が支給されているのよ。
まーちゃんのひとりごと
給料など疑問点があれば、総務事務担当者に気軽に聞けるといいですが、ちょっと聞きにくい会社もあるかもしれませんね。
そんな時に力になってくれそうなサイトは
確かめよう労働条件：労働条件に関する総合情報サイト｜厚生労働省 (mhlw.go.jp)です。
一度覗いてみてくださいね。
【休日出勤 土曜 日曜違い】法定休日・所定休日の割増賃金について解説！のまとめ
いかかでしたか
今回ご紹介したのは基本的な「休日のルール」です。
会社によっては、所定休日についても法定休日と同じ割増賃金にしている場合もあると思います。
それぞれの会社のルールを確認してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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