最低賃金とは、最低賃金法に基づいて国が定める賃金の最低限度のことです。
毎年7月~8月頃に最低賃金審議会にて審議・答申が行われたのち、都道府県労働局長により改定額が決定され、10月から新たな最低賃金が適用されます。
今回は最低賃金についてわかりやすく解説します。
最低賃金とはわかりやすく
最低賃金には各都道府県ごとに定められる「地域別最低賃金」と特定の産業に定められる「特定最低賃金」があります。
地域別最低賃金は、産業や職種にかかわりなく、都道府県内の事業場で働くすべての労働者(雇用形態は関係ありません)に適用されます。
特定最低賃金は、特定地域内の特定の産業の基幹的労働者(18歳未満又は65歳以上の方、雇入れ後一定期間未満で技能習得中の方、その他当該産業に特有の軽易な業務に従事する方などには適用されません。)に適用されます。
特定最低賃金とは、「地域別最低賃金」よりも高い水準で最低賃金を定めることで、他の産業より高い水準の賃金が設定され、会社や産業の魅力が高まり人材確保がしやすくなる効果があります。
特定最低賃金の一覧はこちら
最低賃金下回る場合はどうなる?
最低賃金法とは強行法規(強制的に適用される規定)なので、
仮に最低賃金額より低い賃金を労使合意の上で契約しても、それは法律により無効とされ、最低賃金額と同額の定めをしたものとみなされます。
最低賃金以上になっているかの確認方法
- 時間給の場合 → 時間給≧最低賃金額(時間額)
- 日給の場合 → 日給÷1日の平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
- 月給の場合 → 月給÷1か月の平均所定労働時間≧最低賃金額(時間額)
最低賃金の対象となる賃金については、原則として毎月支払われる基本的な賃金に限定されています。
くわしくは厚生労働省HPをご覧ください。
【事例】月給から時給換算する計算方法をみてみましょう
1年間の所定労働日数260日
1日の所定労働時間8時間
月の総支給額 200,000円
【 内訳:基本給170,000円、通勤手当15,000円、家族手当10,000円、営業手当5,000円】のさいくんの場合
最低賃金の計算の基礎から
通勤手当と家族手当は抜くんだね。
じゃあ基本給と営業手当を加えた175,000円を月平均労働時間
(260日×8時間÷12か月=173.33時間)で割るんだね。
計算すると1009.8円(時間額)
東京の最低賃金は1,113円だから
最低賃金を満たしていない!!
まーちゃんのひとりごと
最低賃金を下回る給料を求人申込書に記載される社長さんにも時々お会いしました。
どの社長さんも悪意ではなく最低賃金額を把握してなかったのだろうと思いますが、最低賃金は必ず守られる必要があります。
従業員からは、「最低賃金を下回っているから賃金を見直してほしい」とは言いにくいです。
大切な従業員が会社から離れて行かないためにも、毎年改定額を必ずご確認ください。
最低賃金下回る場合はどうなる?月給から時給換算の計算方法も解説!のまとめ
いかがでしたか?
地域別最低賃金の額を下回る賃金しか支払わない場合は最低賃金法による罰則が適用されますので
念のために地域別最低賃金の全国一覧をご確認ください。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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