求人票に書かれている年間休日数は、会社選びの大きなポイントですよね。
でも、その休日が「会社が給与を払ってくれる」本当の休みなのか、それとも、「社員の大切な有給休暇を充てることで作られている休み」なのかを見極めることがとても大切です。
今回は、コストを節約したい会社が、社員の有給休暇を使ってしまう3つの困った運用パターンを、わかりやすく解説します。
3つのパターン
パターン | 実態 | 問題点 |
パターン① 【会社都合の休業日に強制消化】 | 「棚卸し等による一斉休業」が年間休日数に含まれ、会社の指示で有給休暇の扱いとされている。 | 会社が負担すべき休業手当(賃金の60%以上)を回避するため、社員の有給休暇を不当に使っている。 |
パターン② 【土曜日の出勤日を隠す】 | 完全週休2日に見せかけごまかしている。 実際の休日数は求人票より少ない。 | 求人票の条件を良く見せるために、本来の出勤日を有給休暇を使って埋める不適切な運用。 |
パターン③ 【計画的付与ルールの逸脱】 | 夏季・年末年始休暇が「有給休暇の計画的付与」で消化され、「自由に使える有給休暇が5日未満」になる。 | 計画的付与の要件(5日は自由取得)を無視している不適切な運用。 本当に休みたい時に使える有給が残されていない。 |
パターンごとの質問と目的
パターン①【会社都合の休業日に強制消化】

棚卸し等で会社全体が休業になる日は、会社の特別休暇でしょうか?

業務上の都合で休みになった日を社員の有給休暇で補填するのは、会社のコストを社員に転嫁する行為です。
このような運用をする会社は社員の権利よりも自社の利益を優先する体質だと判断できます。
パターン②【土曜日の出勤日を隠す】

御社の年間休日の内訳について、教えていただけますか?(例:土日祝日+夏季休暇〇日など)

求人票の「完全週休二日制」を信用しすぎず、年間休日の総日数がどのように構成されているかを確認しましょう。
土曜日の休日を社員の有給休暇で賄おうとするのは、会社が社員の休む権利を軽視している体質の表れだと判断できます。
パターン③【計画的付与ルールの逸脱】

夏季休暇と年末年始休暇の日数は、会社の特別休暇ですか?
それとも有給休暇の計画的付与で消化するのでしょうか?

計画的付与自体は合法ですが、自由に取得できる有給休暇を5日以上残すことが条件です。
この条件を無視し、大型連休の全日を有給休暇で埋めようとするのは、ルールの逸脱です。
まーちゃんのひとりごと
今回、取り上げた3パターンは、求人票からは読み解けないことが多いと思いますが、
入社後に「思ったより休みが少ない…」「必要な時に有給休暇が使えない…」と後悔しないよう、求人内容にもし疑問があれば、面接で確認してくださいね。
【まとめ】あなたの貴重な有給休暇を守りましょう!
今回ご紹介した3つのパターンは、社員の大切な「休む権利」をこっそり奪っています。
面接は、会社を見極める貴重なチャンスです。
少し勇気を出して、今回ご紹介したように「休日の内訳」を尋ねてみてください。
面接で疑問を解消し心から納得できる会社を見つけられるよう、応援しています!
最後までお読みいただきありがとうございました。
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