最低賃金は都道府県ごとに定められているため、アルバイトの時給も勤務地によって異なることが一般的です。
今回は、最低賃金の決め方や適用場所の考え方、事業場の定義についてわかりやすく解説します。

最低賃金とは
最低賃金は、最低賃金審議会において決定されます。
最低賃金には、地域別最低賃金と特定最低賃金の2つがあります。(必ずチェック最低賃金)
●地域別最低賃金:都道府県ごとに定められ、産業や職種に関係なく適用されます。
●特定最低賃金:特定の産業に対して設定され、地域別最低賃金より高い水準の最低賃金を定めることが必要とされる産業に設定されています。
なぜ地域差があるのか
最低賃金に地域差があるのは、生活費や地域の経済状況などが考慮されるためです。
例えば、東京都の最低賃金は全国で最も高い水準です。
これは、東京都は物価や家賃が高く生活費が多くかかるため、最低賃金も高めに設定する必要があるからです。
また、地域の経済状況も影響します。
企業の賃金支払い能力が低い地域で、最低賃金を高く設定すると雇用が抑えられる可能性が心配されるためです。
適用場所の考え方
最低賃金は事業場の所在地に基づいて適用されますので、アルバイトで働く店舗やオフィスの所在地の最低賃金が適用されます。
例えば、東京に本社がある企業でも、埼玉県の店舗で働く場合は埼玉県の最低賃金が適用されます。
事業場の定義について
事業場とは、事業が行われている場所を指し、企業全体ではなく、支店や営業所、店舗など同一の場所をいいます。(詳しくは昭和47年9月18日発基第91号)
全国展開しているチエーン店の場合、本社が東京都にあっても各店舗の所在地の最低賃金が適用されます。
【事例】県境の場合
亜美さんと京子さんは、全国展開しているチエーン店でアルバイトとして採用されもうすぐ勤務スタート予定です。

私は練馬店(東京都)で働く予定だから時給は1,163円からのスタートです。

私は、新座店(埼玉県)だから1,078円からのスタートと言われたわ。

最低賃金の差って大きいね。

都県境なのにね。
まーちゃんのひとりごと
正社員の場合は、都道府県別で賃金が設定されていることは少ない(地域手当などで支給の場合あり)ですが、パート・アルバイトの時給は勤務地で異なることが多いと思います。
上記の事例の場合、東京都の店舗で働くと埼玉県の店舗で働くよりも1時間当たり85円高くなります。
パート・アルバイトを探す場合は勤務地の最低賃金を確認することが大切ですね。
アルバイトの時給(最低賃金)は勤務地で決まる?違いは地域差!適用場所と定義についてのまとめ
最低賃金は、勤務地によって異なることについて解説しました。
最低賃金について疑問がある場合は、労働基準監督署に相談できます。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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