2024年4月から施行された「働き方改革関連法」により、トラック運転手の時間外労働が年間960時間までに制限されました。
これにより、長時間労働の是正が進む一方で、輸送力の低下や運転手不足が深刻化しています。
トラック運転手 大変
トラック運転手が大変と言われる理由はいくつかあります。
1.長時間労働
トラック運転手の年間労働時間は、全産業平均よりも長く、大型トラック運転手で約1.22倍、中・小型トラック運転手では1.16倍とされています。(トラック事業の概要)
2.荷待ち時間
配送スケジュールのずれなどにより、運転手は長時間の荷待ちを強いられることが多く、荷待ちや荷役時間が労働時間の増加につながっています。
3.人手不足
若い世代のトラック運転手離れが進み人手不足が深刻になっています。
労働時間 短縮へ
次のような対策を取り入れることで労働時間の短縮や業務の効率化が図れると言われています。
1.バース予約システム*の導入
2.AIやデジタルツールを活用
3.パレットやフォークリフトの活用
4.高速道路を積極的に利用
これらの対策を組み合わせることで、運転手の労働時間を短縮し、働きやすい職場が増えていくといいですね。
*荷待ち時間の短縮を支援する管理システム
改善基準告示とは
厚生労働省は、トラック運転手の労働環境改善のために「改善基準告示」を定めています。
トラック運転手の改善基準告示は、運転手の健康と安全を守るためのルールですが、単に運転手の負担軽減だけでなく、交通事故のリスクを減らし、社会全体の安全を確保することも目的にしています。トラック運転者の改善基準告示
1.働き過ぎを防ぐルール
トラック運転手は長時間労働になりがちですが、1ヶ月の拘束時間は原則284時間以内にしなければいけません。(特別な場合のみ310時間まで)

拘束時間って?

拘束時間とは、労働時間+休憩時間なので、会社へ出社してから仕事を終えて退社するまでの時間のことです。
2.休憩や睡眠時間を確保する
仕事が終わったら、できれば11時間(最低9時間)休めるようにしなければなりません。

これにより疲れを取って安全に運転できるようにします。
3.連続運転できるのは最大4時間まで
4時間以上続けて運転すると集中力が落ちて事故の危険が増えるので、4時間ごとに休憩を取ることが決められています。

どれくらい休憩するのかな?

30分以上の休憩です。
4.週の運転時間にも上限がある
2日を平均して1日当たり9時間、2週を平均して1週間当たり運転する時間は44時間以内にしなければいけません。
まーちゃんのひとりごと
まーちゃんもハローワークの窓口で、トラックドライバーさんから、荷積み・荷降ろしの待機時間が大変だという話をよく聞きましたが、一方で荷主さんと連携した労働環境改善の動きが報道されることも増えました。
色々な取組により、労働時間が短縮し、ドライバーさんの負担軽減につながればと思います。
ハローワークには人材確保対策コーナーがあり、運輸・建設などの求人求職のマッチングを行っています。
トラックドライバーになりたい、興味を持っているという場合は、是非ハローワークも活用してくださいね。
【トラック運転手 大変】労働時間と改善基準告示についてわかりやすく解説!のまとめ
いかかでしたか
運転手の労働時間は、長時間になりがちと言われていますが、労働環境を改善する取組が進んでいることをお伝えしました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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