ハローワークの求人票には、働く上で欠かせない情報がぎっしり詰まっています。
その中でも「勤務時間・休日」欄は、働き方や生活リズムに直結する重要なポイント。
ハローワークで33年勤務した元職員のまーちゃんが、失敗しないための求人票の見方やポイント、注意点をわかりやすく解説していきます。
第3回のテーマは「勤務時間・休日の見方」。
失敗しない職場選びのために、参考にしてくださいね。
勤務時間・休日の見方
勤務時間の見方
●勤務時間
求人票の「就業時間」には、基本的となる勤務時間が記載されています。
1日の労働時間は「原則8時間まで」です。
これを超える場合は、残業(時間外労働)となり、割増賃金が必要になります。
●休憩時間
労働基準法では、6時間を超える労働には45分以上、8時間を超える場合は1時間以上の休憩が必要とされています。
休憩時間がきちんと取れるかどうかは、働くうえでとても大切です。
●シフト制・交代制の表記
「就業時間」が複数記載されている場合は、シフト勤務や交代勤務の可能性があります。
(1)8:00~16:00
(2)16:00~0:00
(3)0:00~8:00
このような表記がある場合は、どの時間帯に勤務するのか、固定かローテンションかを確認する必要があります。
●時間外労働(残業)の有無
「時間外労働あり(月平均10時間)」などの記載がある場合は、残業が発生する可能性があります。
残業時間は繁忙期には増えることも考えられるため、「いつ、どのくらいの残業があるのか」詳細を面接で確認しておきましょう。
休日の見方
●休日は「最低でも週1日以上」
会社は働く人に対して、毎週1日以上の休日、または4週間で4日以上の休日を与える必要があります。
これは「法定休日」と呼ばれ、働く人の心と体を休めるための大切な時間です。
週休2日制の会社が増えていますが、労働基準法では「週1日以上の休み」が必要とされています。
完全週休二日制は、1年を通じて毎週2日の休日があること、週休2日制は2日休める週が月に1回以上あることを指しています。
ハローワーク求人票の休日欄は、週休2日制が毎週・その他・なしで区別されており、慣れるまでは戸惑うかもしれません。
表記 | 内容 | 備考 |
週休2日制:毎週 | 必ず週2日休みがある | 完全週休2日制 |
週休2日制:その他 | 必ず週2日休みがあるとは限らない | 週に6日働く週もあり |
週休2日制:なし | 週6日労働 | 休日少なめ |
週休2日制:その他であっても、年間休日数が多い場合もあります。
年間休日日数と合わせてチェックしたいですね。
●年間休日数
年間休日数が120日以上なら、比較的休みが多い職場といえます。
逆に100日未満の場合は、休日は少なめです。
参考:企業平均は 112.1 日(令和6年就労条件総合調査の概況)
●その他の休日
「夏季休暇」「年末年始休暇」「慶弔休暇」などがあるかも確認ポイント。
こうした制度が有ることで、プライベートとのバランスもとりやすくなりますね。
夏季休暇や年末年始休暇があるかについては、年間休日数からある程度推し量れますが、求人票だけではわかりにくい場合もあるため、面接で確認しておきましょう。
まとめ|勤務時間・休日の見方
求人票を見るときは、勤務時間帯や休日の取り方が今の自分に合っているかどうかを確認するのはもちろん大切です。
でも、それだけでは不十分かもしれません。
たとえば、これから結婚や子育てなどのライフイベントを考えているなら、「将来の生活スタイルにもフィットするか?」という視点も忘れずに。
平日休みが多い職場は、今は便利でも家族との時間が取りづらかったり、シフト制の職場は、柔軟に働ける反面、予定が立てづらいこともあるかもしれません。
今だけでなく、少し先の未来も見据えて「自分らしく働けるかどうか」を見極めることが、後悔しない選択につながります。
最後までお読みいただきありがとうございました。
次回の記事はこちら👉【賃金・手当の見方】ハローワーク求人票の職場選びのポイント【第4回】次回もぜひご覧くださいね。
「ハローワーク求人票の職場選びのポイント」シリーズ
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