固定残業代とは、実際の残業時間にかかわらず、あらかじめ決められた残業代が支給される制度です。
最近導入する会社が増えていますが、働く側にとってわかりにくい制度だと思います。
今回は固定残業代についてわかりやすく解説します。
固定残業代のトラブル多発!の原因
1.基本給に固定残業代が含まれていることが表示されていない。
→そもそも固定残業代制が明示されていない。
2.基本給のうち固定残業代がいくらなのか区別して表示されていない。
→例えば、求人広告に月給25万円、左記金額には20時間分の固定残業代が含まれます。と表示されている。
求人募集の際、固定残業代を賃金に含める場合は以下について明記しなければなりません。
固定残業代のメリット(働く側)
残業をしなくても固定残業代が支払われるので業務の繁閑に関係なく収入が安定しますし、業務を効率化すれば、収入を維持しながらワークライフバランスが保てます。
もし、実際の残業時間が長くなり、固定残業代を超過した場合は超過分は別途支払われます。
いいことばかりの固定残業代制のように見えますが注意点があります。
固定残業代のデメリット(働く側)
固定残業時間を超えたら、固定残業代に加えて追加残業代を支払うのがルールです。
しかし、固定残業代制を言い訳にして、毎月定額の残業代しか支給しなかったり、固定残業代を支払っているからと、従業員に対して残業をすることを当たり前のように求めてくる会社もあるようです。
固定残業時間があまりに多い会社は要注意だと思います。
固定残業代のメリット(会社側)
あらかじめ定めた固定残業時間までは残業代の計算が不要なため、給与計算業務の負担を軽減できます。
また、実際の残業時間が少なくても決まった残業代が支払われるため、従業員の仕事の効率化も期待できます。
【事例】固定残業代の計算をしてみましょう
けいとくんが応募したい会社は、月給20万円、1日あたり8時間勤務、年間休日125日です。
固定残業代は、6時間分で9,375円と記載されています。
面接前に
固定残業代の計算方法を教えて
月給から時間給までは計算できる?
出来るよ。月給÷出勤日数÷労働時間=時間給だから
20万円÷20日÷8時間⁼1,250円が時間給だね。
そうね、じゃあ次に
時間給×1.25×固定残業時間を計算してみてね。
1,250円×1.25×6時間₌9,375円だから適正だね。
安心したよ。
けいとくんの応募先の会社は、1日8時間勤務なので残業はすべて割増(1.25倍)になりますが、例えば7時間勤務の会社では法定内残業分については割増(1.25倍)をしていない場合もあります。
その場合は、法定内分と法定外分に分けて計算することになります。
まーちゃんのひとりごと
計算根拠があいまいな固定残業代を含めた賃金を求人票に記載して給料を高くみせようとする社長さんも時々おられました。
適切な固定残業代になっているかは、計算方法を尋ねることで判断ができます。
応募する会社が面接の際に固定残業代の計算方法をちゃんと教えてくれるようなら、まずは一安心だと思います。
【残業なしなのに固定残業代?】固定残業代のメリットとデメリットについてわかりやすく解説!のまとめ
いかがでしたか?
固定残業代だけに限らず、労働条件は入社までによく確認してくださいね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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