優秀な人材を確保するためにアルバイトやパートから正社員に登用する会社が増えてきています。
今回は、アルバイトやパートから正社員に登用された場合の有給休暇の取扱いについて解説します。
雇用形態の変更による有給休暇の取扱いについて
アルバイトから正社員
労働基準法では、「労働者」とは、職業の種類を問わず、事業又は事務所(以下「事業」という。)に使用される者で、賃金を支払われる者をいう(労働基準法第9条)とされており、アルバイト・正社員などの区分による違いはありません。
そのため、アルバイト・パートについても当然有給休暇の付与対象です。
付与日数について
年次有給休暇が付与される要件は2つあります。
(1)雇い入れの日から6か月経過していること
(2)その期間の全労働日の8割以上出勤したこと、の2つです。
要件を満たした労働者は、10労働日の年次有給休暇が付与されます。
パートタイム労働者など、所定労働日数が少ない労働者については、(2)の通り付与されます。
【リーフレットシリーズ労基法39条】(厚生労働省)
雇用形態が変更された場合
アルバイトから正社員へ雇用形態が変更された場合の有給休暇は
①勤続年数はアルバイトとして採用された日から通算した勤務年数で計算されます。
②次の有給休暇の付与日までは、すでに付与されている有給休暇の日数がそのまま引き継がれ、正社員としての1日の所定労働時間の休暇が与えられます。
有給休暇は、雇用形態には左右されず、有給休暇付与の基準日において、どのような日数・時間で働いているかで何日付与されるかが決まります。
【事例】正社員になったら有給休暇はリセットされる?
よしみくんは、2022年4月1日 週4日/1日5時間勤務でアルバイト採用され、
その後、2024年4月1日に正社員に登用されました。
2022年10月1日に7日、2023年10月1日に8日、
有給休暇が付与されているんだけど。
それなら、次は2024年10月1日に12日付与されるわ。
えっ?10日じゃないの?
アルバイトの期間も通算されるからね。
そうなの?
正社員になったらリセットされると思っていたよ。
まーちゃんのひとりごと
勤続年数って努力した証ですよね。
アルバイトの期間も大切な経験、努力をした期間ですね。
いろいろな経験を武器に正社員になっても頑張っていけたらいいですね。
【アルバイトから正社員】雇用形態の変更による有給休暇の取扱いについてのまとめ
いかがでしたか
有給休暇をしっかり活用しリフレッシュしたいですね。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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