最近「年俸制」が、多くの会社で導入されています。
なぜ、年俸制を導入する会社が増えてきているのでしょうか?
今回は年俸制のメリットと注意すべき点についてわかりやすく解説します。
年俸制とは
年俸制は従業員に支給する基本的な賃金を本人の能力や実績などを基に予め決定し1 年分がまとめて提示される制度です。
1人ひとりの能力や業績を年収に直結させる年俸制は、従業員のモチベーションアップにつながりやすい賃金制度として実力主義・成果主義を重視する会社で採用されることが増えています。
年俸制の種類
年俸制には大きく分けて2種類あります。
事前に決められた年俸額を12分割して毎月1度支給する方法と
年2回のボーナス分も考慮し例えば14分割し2か月分は春夏のボーナスとして支給する方法です。
残業代なしは違法
年俸制であれば、残業代を支払う必要はないという考え方は間違いです。
労働基準法第41条に規定する管理監督者などを除いて、労働基準法で定める労働時間を超えて労働させるときは、時間外労働として割増賃金を支払わなければなりません。
残業代の計算方法
①定めておいた賃金を12ヶ月で割って、1ヶ月ごとの賃金とする
②14ケ月で割って1か月ごとの給料とし、14ケ月分のうち、2ヶ月分は賞与とする
それぞれで、残業代は異なるでしょうか?
①については
年俸額 ÷ 12 ÷ 1ヶ月の所定労働時間=1時間あたりの賃金
1時間あたりの賃金 × 割増率 × 残業時間=残業代 ですね。
②については
通常、残業代の計算において、賞与は基礎賃金に算入されませんが、賞与は「支給額があらかじめ確定されていないもの」とされています。(昭和22年9月13日発基17号)
そのため、支給額があらかじめ確定している場合は、法的には、賞与とはみなされず、賞与分も賃金に含めることになります。
結果!①②どちらの場合も残業代は同じになります!
なお、年俸制でも固定残業制にすることはできます。
【事例】年俸制のメリット
のぶくんは、年俸制の会社の面接を受けたようです。
年齢や勤続年数に関係なく、実績を上げれば給与が上がるって言われたよ!
仕事へのモチベーションが上がるね。
だよね!
年収も確定するから、マネープランも立てやすいし。
いいことばかりだよね。
何か、デメリットがあるのかな?
月給制の場合には、業績不振によりボーナスが減ってしまうこともあり得ますが、年俸制の場合はあらかじめ1年間の給与額を決定しているため、1年間の間に給与額が変動することがないので安心ですね。
その反面、大きな成果を上げたとしても、給与に反映するのは次年度なります。
まーちゃんのひとりごと
確かに、勤務年数とかに関係なく、実績をあげれば給与がupするのは仕事のモチベーションが上がりますよね。
ただ、思うような実績が挙げられなかった場合は、翌年の年俸が下がってしまう可能性があることや常に実績や成果を出し続けないと昇給できないため、プレッシャーが大きくなりやすいので、メンタル面と健康には十分注意してくださいね。
年俸制とは?残業代なしは違法!計算方法ついて解説!のまとめ
いかがでしたか?
今回はこれからもますます導入する会社が増えていくことが予想される「年俸制」について解説しました。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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