うちの会社は9時開店だから、社員はその前に来て準備するのが当たり前──そんな働き方になっていませんか?
朝礼や終礼、掃除や開店準備などの「就業時間外の仕事」は、サービス残業の原因になりやすいものです。
実はこうした積み重ねが、長時間労働につながってしまっていることもあります。
今回は、長時間労働改善とサービス残業対策のヒントを紹介します。
長時間労働改善
就業時間外の仕事
●よくあるケース
ある会社では、就業時間を「9:00~17:15」(年間労働日数260日)と定めています。
しかし実際には、開店準備や終礼のために、社員は早く出社し、閉店後もしばらく残っています。
その時間(毎日30分)は就業時間上では労働時間外であり、残業代が支払われていません。
つまり、日常的にサービス残業が発生している状態です。
法令順守の観点からどのように改善をしたらよいでしょうか?
サービス残業対策
対応策を3つ考えてみました。
案 | 内容 | 評価 |
---|---|---|
A | 就業時間はそのまま。 朝礼・終礼を残業として処理し残業代を支払う。 | 現実的で法令順守可能。 シフト制などで残業を抑える工夫を追加すれば◎ |
B | 現状のまま(サービス残業のまま)。 | ❌法令違反リスクが高い。 |
C | 朝礼・終礼も労働時間とし就業時間を延ばす。 年間休日を増やすことで年間労働時間は現状を維持する。 | 理想的だが、実務上の運用に無理がある可能性が高い。 |

C案の解説をして

朝礼や終礼の時間も労働時間として扱う場合、1日あたりの就業時間が30分長くなります。
このままだと年間の労働時間が増えてしまうため、現状の労働時間に収めるには、
「30分 × 年間260日 = 合計130時間」の調整が必要です。
130時間を1日の所定労働時間(7時間45分)で割ると、16,77日分になりますので、
17日分の休日を追加すれば、年間労働時間は変わりません。
ただし、年間で17日も休日を増やすのは現実的に難しいことが多いと思います。

じゃあ、まーちゃんならどうするの?

現実的な選択としてA案を選びます。
就業時間は「9:00~17:15」のままにして、朝礼・終礼の時間は残業として処理して、残業代を払います。
そのうえで、シフト勤務を導入するなどして、残業が日常化しないように調整していきます。
まーちゃんのひとりごと
例えば、
●開店準備と閉店対応の担当を分ける
●曜日ごとに早番・遅番を組む
●朝礼や終礼の時間を短縮・効率化する
といった工夫で、法令順守と現状のバランスが取れるといいですね。
【長時間労働改善】就業時間外の仕事!サービス残業対策について解説!のまとめ
いかがでしたか
サービス残業をなくす工夫について考えてみました。
「法令を守ること」と「できること」のバランスを取ることが大切だと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
コメント